故人の銀行・証券・保険、どこに連絡する?金融機関の種類別 相続の連絡先
「取引先は分かった。でも、どこに連絡すればいいの?」
身近な方が亡くなった後、銀行・証券・保険などの相続手続きは、役所の手続きとは別に、各社それぞれに連絡が必要です。
通帳やカードを見て「どの金融機関を使っていたか」までは分かっても、いざ手続きを始めようとすると次の壁にぶつかります。
- 相続の連絡は、支店に行けばいいの? それともコールセンター?
- 信用金庫や農協(JA)の手続きは、どこが窓口なの?
- 通帳のないネット銀行は、どこに連絡するの?
実は、金融機関の「種類」によって連絡の起点が違います。本記事では種類ごとの連絡先の考え方を整理し、最後に「会社名を選ぶだけで相続窓口・必要書類・所要期間が分かる一覧」をご紹介します。
※ 本記事は一般情報の提供を目的としています。連絡先・必要書類・期限はあくまで一般的な目安であり、最新情報や個別の判断は各機関の公式案内および専門家(司法書士・税理士・行政書士・弁護士等)にご確認ください。
連絡する前に知っておきたい2つのこと
① 連絡した時点で口座は凍結される
金融機関が死亡の事実を把握すると、口座は凍結され、ATM・口座振替・振込がすべて止まります。公共料金・家賃・サブスクなどの引き落としも停止するため、連絡の前に引き落とし契約を棚卸ししておくと、止まって困るものを事前に切り替えられます。
葬儀費用や当面の生活費が必要な場合は、遺産分割の前でも一定額を引き出せる「預貯金の払戻制度」(1金融機関あたり150万円が上限)が使えます。詳しくは 銀行口座の相続手続き|凍結の理由と手順 をご覧ください。
② 必要書類は8割が共通。先に1枚作っておくと楽
銀行・証券・保険のどの機関でも、求められる書類の大半は共通です。最初に法定相続情報一覧図を1枚作っておけば、各機関で戸籍の束を出さずに済みます。共通書類の詳細は 銀行・証券・保険の相続手続き:共通の必要書類4点 を参照してください。
種類別:どこから連絡する?
金融機関の種類ごとに、相続連絡の「起点」を整理しました。
| 種類 | 連絡の起点 | 補足 |
|---|---|---|
| 都市銀行(三菱UFJ・三井住友・みずほ・りそな) | 相続専用ダイヤル/相続センター | 専用窓口で書類一式を案内してもらえる |
| ゆうちょ銀行 | 全国の郵便局の貯金窓口 | 簡易郵便局を除く窓口で受付 |
| ネット銀行(楽天・PayPay・住信SBI・ソニー等) | コールセンター/Web申請 | 通帳なし。メール明細・アプリで取引先を発見 |
| 地方銀行・第二地方銀行 | お取引店または相続事務センター | 口座のある支店が起点。遠方は郵送対応も |
| 信用金庫 | お取引店(支店) | 口座を開設した店舗が窓口。全国共通窓口は基本なし |
| 信用組合 | お取引店(支店) | 同上。業域・職域組合(医師・警察等)も同様 |
| 労働金庫(ろうきん) | お取引店/コールセンター | 各地域のろうきんごとに窓口がある |
| JAバンク(農協) | 貯金窓口のあるJA(支店) | 口座のあるJA・支店が起点。地域ごとに別組織 |
| 証券会社(対面・ネット) | 相続専用窓口 | 株式・投資信託は相続人口座へ「移管」が中心 |
| 生命保険・損害保険 | 各社の請求・契約者窓口 | 保険金は受取人固有の権利で別ルール(下記参照) |
ポイントは、都市銀行・ネット銀行はコールセンターや専用ダイヤルが起点なのに対し、信用金庫・信用組合・労働金庫・JAバンクは「口座のある店舗(お取引店)」が起点になることです。地域に根ざした金融機関ほど、全国共通の窓口ではなく支店単位での対応になります。
なお、生命保険・損害保険の「死亡保険金」は、相続財産ではなく受取人固有の権利として扱われ、遺産分割協議書が不要になるなど手続きが異なります。詳しくは 死亡保険金の請求手続き をご覧ください。
連絡先がわからないとき:会社名から一覧で探す
「種類は分かったけれど、その会社の相続窓口の電話番号やページが分からない」——そんなときは、会社名から相続専用の連絡先を引ける一覧をご活用ください。
都市銀行・ネット銀行から、地方銀行・信用金庫・信用組合・労働金庫・JAバンク、さらに証券・保険まで——全国の金融機関を会社名で選ぶだけで、相続専用の連絡先・必要書類・所要期間を確認できます。地方の信用金庫や農協(JA)まで幅広く収録しています。
▶ 金融機関の連絡先を会社名で探す会社名で検索できるため、「○○信用金庫」「JA○○」のような地域の金融機関でも、相続窓口の考え方と公式の入口をすぐに確認できます。
そもそも、どの口座があるか心当たりがない場合
取引先の社名すら分からないときは、まず手がかりを集めるところから始めます。通帳・クレジットカード明細・郵便物・スマホアプリ・メール検索など、漏れなく洗い出す具体的な方法は 故人の契約を見つける7つの方法 で詳しく解説しています。
どうしても見つからない口座は、各金融機関への「口座照会」(戸籍謄本+相続人の本人確認書類で対応)で残高の有無を確認できます。ネット銀行は紙の通帳がないため、メールで「明細」「残高のお知らせ」を検索すると取引先が判明することがあります。
連絡したあとの流れ
各機関の相続窓口に連絡すると、所定の相続届と必要書類の案内を受けます。共通して必要になるのは次の4点です。
- 故人の出生から死亡までの戸籍謄本一式(または法定相続情報一覧図)
- 相続人全員の現在戸籍
- 相続人全員の印鑑証明書
- 遺産分割協議書(または遺言書)
書類受付から払戻・名義変更までは2〜4週間が目安です。複数の支店や機関をまたぐ場合は、最初に法定相続情報一覧図を作っておくと提出書類を大幅に減らせます。相続関係を整理する 相続関係説明図 自動作成ツール もあわせてご活用ください。
まとめ
- 銀行・証券・保険は役所とは別に、各社それぞれへ連絡が必要
- 連絡の起点は種類で違う——都市銀行・ネット銀行はコールセンター、信用金庫・信用組合・労働金庫・JAバンクは「お取引店(支店)」が基本
- 連絡=凍結。引き落としの棚卸しと払戻制度の確認を先に
- 必要書類の8割は共通。法定相続情報一覧図を1枚作ると各機関で使い回せる
連絡先が分からないときは、会社名から相続窓口を引ける一覧が役立ちます。
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