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相続公開: 2026年6月23日

準確定申告とは|4ヶ月以内の期限・必要な人・やり方を解説【2026年版】

準確定申告とは

準確定申告(じゅんかくていしんこく)とは、亡くなった方(被相続人)のその年の所得について、相続人が故人に代わって行う所得税の申告・納税です。

通常、所得税は1月1日から12月31日までの1年分を、翌年の確定申告期間に本人が申告します。しかし年の途中で亡くなった場合、本人は申告できません。そこで、その年の1月1日から死亡日までの所得を、相続人がまとめて申告します。これが準確定申告です。

「亡くなったのに税金の申告がいるの?」と驚かれるかもしれませんが、故人に一定の所得があった場合は相続人の義務になります。期限も短いため、早めの確認が大切です。

通常の確定申告との違い

準確定申告は、通常の確定申告と次の点が異なります。

申告するのは故人の「1月1日から死亡日まで」の所得です。申告・納税するのは相続人です。そして期限は、翌年の3月15日ではなく、相続の開始を知った日の翌日から4ヶ月以内です。提出先は相続人ではなく、故人の納税地の税務署になります。

なお、前年分の確定申告がまだ済んでいないうちに年明け(1月1日〜3月15日)に亡くなった場合は、前年分と本年分の2回分の準確定申告が必要になることがあります。

期限は「4ヶ月以内」

準確定申告の期限は、相続の開始があったことを知った日の翌日から4ヶ月以内です。申告だけでなく、納税もこの期限内に行います。

相続手続きの期限の中での「準確定申告 4ヶ月」
死亡日 起算点 3ヶ月 相続放棄・限定承認 4ヶ月 準確定申告 10ヶ月 相続税の申告・納税 準確定申告は 相続放棄(3ヶ月)の直後 に来る短い期限 申告と納税の両方を 4ヶ月以内に行う

期限を過ぎると、無申告加算税や延滞税が課されることがあります。相続放棄をするかどうか(3ヶ月)の判断と時期が近いため、早い段階で「故人に申告が必要な所得があったか」を確認しておくと安心です。

準確定申告が必要な人

故人が次のいずれかに当てはまる場合は、準確定申告が必要です。これは、生前にその年の確定申告が必要だった人とほぼ同じです。

個人事業主・フリーランスとして事業所得があった方。アパートや駐車場など不動産所得があった方。給与収入が2,000万円を超えていた方。給与・退職金以外の所得(副業・原稿料など)が20万円を超えていた方。2か所以上から給与を受けていた方。公的年金等の収入が400万円を超えていた、または年金以外の所得が20万円を超えていた方。不動産や株式を売却して譲渡所得があった方。これらに該当すると、相続人による申告義務が生じます。

申告すると還付になる人(任意でも検討を)

義務がない場合でも、準確定申告をすると納め過ぎた所得税が戻ってくることがあります。次のようなケースです。

死亡前に入院・通院などで多額の医療費を払っていた場合は、医療費控除によって所得税が還付される可能性があります。年金や報酬からあらかじめ所得税が源泉徴収されていた場合も、精算によって還付されることがあります。

「義務はないが、やればお金が戻る」ケースは見落とされがちです。直前に入院されていた方などは、一度確認する価値があります。

準確定申告が不要な人

一方で、次のような方は原則として準確定申告は不要です。

給与を1か所だけから受けていて、勤務先で年末調整が済んでおり、他に所得がなかった方。公的年金等の収入が400万円以下で、かつ年金以外の所得が20万円以下だった方。こうしたケースでは、もともと確定申告が不要なため、準確定申告も不要です。ただし前述のとおり、還付を受けられる場合は任意で申告できます。

手続きの流れ

準確定申告は、次の手順で進めます。

まず、故人のその年(1月1日〜死亡日)の所得を集計します。年金や給与の源泉徴収票、事業の帳簿、医療費の領収書などを集めます。次に、確定申告書と「付表(死亡した者の所得税及び復興特別所得税の確定申告書付表)」を作成します。付表には相続人全員の氏名・住所・相続分・各人の納付(または還付)額を記載します。そして、故人の死亡時の納税地を管轄する税務署に提出します。相続人が複数いる場合は全員の連署で1通提出するのが原則ですが、各相続人が別々に提出することもできます。最後に、算出された所得税を相続人が法定相続分等であん分して納付します(還付の場合は各相続人の口座で受け取ります)。

必要書類

主な必要書類は次のとおりです。確定申告書と付表。故人の年金・給与の源泉徴収票。事業所得や不動産所得がある場合は収支がわかる帳簿・書類。医療費控除を受ける場合は医療費の領収書。生命保険料控除などの各種控除証明書。相続人の本人確認書類とマイナンバー。還付がある場合は相続人の振込先口座がわかるものです。

控除の判定には注意点があります。医療費控除・社会保険料控除・生命保険料控除などは、故人が死亡日までに実際に支払った分が対象です。死亡後に遺族が支払った分は、原則として準確定申告では控除できません。配偶者控除・扶養控除などは、死亡日時点の状況で判定します。

納めた税金・還付金は相続でどうなる

準確定申告で納めた所得税は、相続税を計算するときの「債務控除」として遺産総額から差し引けます。逆に、還付された所得税(準確定申告還付金)は故人の財産として相続税の課税対象に含まれます。相続税の申告(10ヶ月以内)を行う場合は、準確定申告の結果も反映させましょう。

まとめ

準確定申告は、故人のその年の所得を相続人が代わりに申告する手続きで、期限は相続の開始を知った日の翌日から4ヶ月以内です。個人事業主や不動産所得がある方、年金収入が多い方などは申告が必要になります。義務がない場合でも、医療費控除や源泉徴収の精算で還付を受けられることがあります。期限が短く、相続放棄(3ヶ月)の判断とも時期が重なるため、早めに「故人に申告が必要な所得があったか」を確認しておきましょう。

なお、本記事は2026年時点の制度をもとにした一般的な情報です。個別の判断や複雑なケースについては、税務署や税理士にご確認ください。

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よくある質問

Q.準確定申告の期限はいつまでですか?
相続の開始があったことを知った日(通常は死亡日)の翌日から4ヶ月以内です。申告と納税の両方がこの期限です。通常の確定申告(翌年2月16日〜3月15日)とは異なり、年の途中でも故人ごとに4ヶ月以内に行います。
Q.準確定申告は必ず必要ですか?
全員に必要なわけではありません。故人が個人事業主だった、不動産所得があった、公的年金等が400万円を超えていた、給与が2,000万円を超えていた、給与・年金以外の所得が20万円を超えていた、不動産や株を売却していた、などの場合に必要です。給与1か所のみで年末調整が済んでいた方や、年金400万円以下で他の所得が20万円以下の方は原則不要です。
Q.申告するとお金が戻ることはありますか?
あります。死亡前に多額の医療費を払っていた(医療費控除)、年金や報酬から所得税が源泉徴収されていた、といった場合は、準確定申告をすると納め過ぎた所得税が還付されます。義務がない方でも、還付目的で申告できます。
Q.どこに提出しますか?
故人の死亡時の納税地(住所地)を管轄する税務署です。相続人の住所地の税務署ではない点に注意してください。相続人が複数いる場合は、確定申告書に「付表」を添えて相続人全員が連署で1通提出するのが原則です(各相続人が別々に提出することもできます)。
Q.納めた所得税や還付金は相続でどう扱われますか?
準確定申告で納めた所得税は、相続税を計算する際の「債務控除」として遺産から差し引けます。逆に、還付された所得税(準確定申告還付金)は故人の財産として相続税の課税対象になります。

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